title:出現
道端を歩いていたら、先ほどまで無かったはずの総理官邸が顕れて居た。
悔しいね、行き止まりかよ。(実際には行き止まりではない。)
ということでひき返したら、目の前に貿易センターBill。
余りに癪なのでもろともしない事にした。
垂直に壁に沿って歩いて行くと十二階に、「這え。」と掲
示してあったので這った。
「ずっとこの体に閉じ込めておく気かい?」
「定めですから。」
「幸せではないのですが。」
「そのようなものです。」
射殺した。

ええい、喧しい。
射殺がどうしたものか。
頭が暴走している。
というような事を考えながら這い、這い、八百七階に到達したころ、這うな、と
掲示してあったので這い這いを辞めた。
更にはこう書かれて居た。
bridgeをしながら喚きながら行け、というような事が。
貴様。仕方ない。開始。
寄り添うべき女が居て欲しい。
「ブワァァァァァァぉぇぉおおぉぉぅぅぅ!!!」
九百階、九百九階、千百十九階。尚bridge。
04:40:sun Riseee
もう何階か分からない。
周りは暗い。
そのような中、焼け爛れた顔で白目をむいている男を見付けた。
浮かび上がったのほうが正しい気もする。
焼け爛れた顔で白目をむいている男が浮かび上がっているのを見た。
待て、何故歌という奴は毎回盛大なところで同じものを歌うのだ。
理解出来ない。
違う。今は恐怖する時。
又余計な事を考えていた。
あ、そこに焼け爛れた男が浮かび上がっている。
怖いね。
無視してbridgeして侵攻を続ける。
あらここはどこか。
真っ暗闇の中、目を閉じて気が違った者のよ
うに叫ぶミュージシャンの出すnoiseに聴き入っている。
私は、完璧な性であるから、人に魅力を感じる事はない。
男も女も私のレヴェルでは大差無い。
ただ解らないのはなぜ色々な場所で、
左右された意識が一点に留まっているのかということだが、
それは賢者や医者の書いた者をひもとけば、
解るようなもの。
何やら不味い。壁に、
縋り付く力を失った模様。
ワー。
落ちる落ちる。