あの女の目は点滅していて、移動していて、常に僕の、あの女になりたい欲を見抜いている。
あの女を拘束して苦しめたい。目隠しをして、僕の目以外の目に触れないよう、ひっそりと、ひっそりと眠らせたい。
そして朝になる。一日が始まる、僕は仮面を被って家を出る。
色々な僕や、僕のような視線が僕を傷付ける。僕にこういった生き方しか出来ないことを知っていながら。
僕の居場所はどこにも無い。
こんな友人は要らない。あんな友人も要らない。一人が怖い。
だから僕は僕にもっとも利益となる場所で、バラバラに飛び散って、あの女を夢見ながら一々、丁寧に丁寧に摘んで行きます。
嗚呼、毎日よ。来るべき栄光よ。その存在を僕に示したまえ。