みえているものというのはただ
辺り一面の霧と
その紫色と
床のトウメイだけです
この無慈悲な螺旋階段の行く末を
私は知らない

私の他には誰も居ない
気づけばそこにおり
この階段を降り続けなければならぬこと
終わりを知ることが無いこと等を悟り
ただひたすら降り続けてきた


ここはそれだけで完結した世界
私は永遠に終わらない
私はこのことを幸せに思う
階段を逆走することは出来ない
一度
足を乗せたあと
両足を離すと消えてしまう
例え永遠に終わりがみえなくとも
私はこの闇に身を投じて死ぬことは選ばない


・私はこのことを幸せに思う
・私はこのことを幸せに思う
・私はこのことを幸せに思う